ブラインドタッチとは?
必要ないかもしれませんが、ブラインドタッチについて簡単に説明します。
説明は不要という方は、読み飛ばして『最速!ブラインドタッチ練習法』に進んでください。
ブラインドタッチは『キーボードを見ずに両手でタイピングする』技術です。
ちなみに、ブラインドタッチは和製英語で、英語ではタッチタイピングと言います。
日本人だけに通用する言葉ですので、海外の方と話す時は気を付けてください。
ブラインドタッチの重要性
デスクワークの仕事は、ほぼ間違いなくパソコンを使います。
ですからキーボードの入力にいちいち時間を要していたのでは、仕事が捗りません。
例えるなら、辞書を片手に調べながら英会話しているようなものです。
実際はそこまで酷くはないと思いますが、働き方改革が進んでいる中、仕事を効率化していくことはより重要視されています。
今やブラインドタッチは、デスクワークをするビジネスパーソンにとって推奨スキルでなく、必須スキルと言ってもよいでしょう。
スキルアップのためにも、早めにマスターしておきたい技術です。
特にソフトウェア開発者(プログラマー、SE)では、かなりの年配者の方を除き、できない人を見たことがありません。
新入社員にも「ブラインドタッチできる?」と聞いたことさえありません。
ソフトウェア業界に就職、転職しようと考える方は、絶対にマスターしておきましょう。
若者でも出来ない人が増加中?
ITスキルは、一般的に若い人の方が高い場合が多いです。
ただ、パソコン関係のスキルに限って言えば、スマホの普及によって低下してしまったとも言われています。
真偽の程はわかりませんが、大学生の卒業論文をフリック入力で書き上げたという猛者がいるとか!?
高校生はともかく、大学生はレポートの作成や、卒業研究・卒業論文の執筆などでパソコンを使う機会も多いです。
仮に苦手意識があったとしても、周りの学生に差を付けられないよう、就職後に困らないよう、ブラインドタッチは早めに身に付けてしまいましょう。
今後もキーボード入力はなくならない
スマホのフリック入力は便利で使い易いです。
音声入力の認識技術も上がってきました。
でも、キーボードが新しい入力デバイスに置き換わるという気配は全くありません。
慣れてしまえば、最も効率がよく、長い時間続けられる方法だからでしょう。
成熟されたキーボード入力は、今後も変わらず必要となり続ける見込みです。
最速!ブラインドタッチ練習方法
初めに言っておきます。
ブラインドタッチは、練習すれば誰でもできるようになります。
- 覚えることがたくさんある訳でもありません。
- 複雑な動きもなく、指で交互にボタンを押すだけです。
- ピアノのように同時に違うボタンを押すなんてこともありません。
初めて自転車に乗れたときのように、練習すればすぐに上達します。
正直なところ、タイピングソフトは無くても大丈夫です。
日本語のキーボード入力には「ローマ字入力」、「かな入力」の2つがありますが、以下の理由から「ローマ字入力」をお薦めします。
- IDやパスワードの入力は英数字
- 英字/英文を書く機会は多い
- 慣れると脳内のローマ字変換は無意識(考えた文字が勝手に画面に入力されるようになる)
- プログラミングは英数字(ソフトウェア開発者を目指す人は必須)
これは子供であっても同様です。将来はもっと英語を使うようになっているでしょうから、より強く推奨します。
さて、では練習開始です!
といっても、いろんな段階の人がいると思います。
例えば、次のような。
- ローマ字がよくわからない
- キーボードの配列がわからない
- 配列は大体わかるけど、見ないと押せない
- 全部の指を使って押せない
- ゆっくりだけど、頑張れば手元を見ないでできる
ここでは、全くゼロからの練習方法を書きますので、もうできているところは飛ばして次に進んでください。
無駄な練習をして時間を無駄にせず、できないところを重点的に練習していきましょう。
ただ、一度に時間をかければいいというものではなく、毎日10分でいいので繰り返すことが効率よく習得するコツです。
事前学習:ローマ字を覚える
子供の場合、ローマ字自体よくわかっていないというケースも多いです。
ダイソー等の100円ショップで売っているローマ字シートを買ってきて、覚えてしまいましょう。
自分の名前をローマ字で書いてみるとか、ローマ字を読んでみるとかゲーム感覚にすると覚えやすいです。
ちなみに小学生の我が子は、マインクラフトで文字入力(ローマ字)したいということで、前述のローマ字シートを渡したら勝手に覚えていました。
Step1. ホームポジションを会得する
どの指でどのキーを押すかは、明確に決まっています。
そのため、手を置いておく基本場所(ホームポジション)というものが存在します。
まずは、これを体感して確実に覚えます。
どのキーを押したとしても、必ずその位置に一旦戻る!
これがブラインドタッチをするうえで、最も大切なことです。
人差し指のホームポジションとなる『F』キー、『J』キーは突起物が付いています。
これを手がかりに、手がずれてしまうことを防止します。
- 手元を見ながらでいいので、ホームポジションに手を置いて感覚を覚えてください。
- 手元を見ないで、『F』、『J』キーの突起を目印に、ホームポジションに手を置く練習をしてください。
- 手は必ずホームポジションに。
- どのキーを押したとしても、必ずホームポジションに戻ること!
Step2. 担当する指を理解する
ブラインドタッチでは、どの指でどのキーを押すかは明確に決まっています。
その組み合わせを理解します。
担当する指以外ではキーを押してはいけません。
例外なしです!
次の練習をしてください。
- 手元を見ながらでいいので、全部のキーを担当する指で順番に押していって、指の動きを体感してください。
- 手元を見ながらでいいので、アルファベット順にa~zまで押す練習をしてください。
担当する指と、キーボードの配置を覚えることが狙いです。 - 手元を見ないで、アルファベット順にa~zまで押す練習をしてください。
ゆっくりでいいので、できるようになるまで繰り返してください。
- 各キーを担当する指は決まっている。
- それ以外の指で押すのはNG!
Step3. 五十音を習得する
次は日本語の入力を練習します。
日本語の50音には、母音である『あいうえお』が必ず入りますから、『a i u e o』にキーを度々押すことになります。
つまりは、これを確実にブラインドタッチできることが重要ということですね。
これができたら、『かきくけこ』から始まり、「さ行、た行、な行、は行、ま行、や行、ら行、わ行」 を入力できるようになりましょう。
か行なら、子音『k』+母音『a i u e o』とするだけですから、特に難しいことはありません。
濁点付きの「が行、ざ行、だ行、ば行」、半濁点付きの「ぱ行」も同様ですので、合わせてマスターしてしまいましょう。
拗音(きゃ、きゅ、きょのような小さい文字が付くもの)も、3文字入力となるという違いがあって少し戸惑うかもしれませんが、基本同じです。
きゃ行なら、子音『k』+『y』+母音『a u o』のようにするだけです。
手元を見ないで、次の練習をしてください。
ゆっくりでいいので、できるようになるまで反復練習してください。
- あ い う え お( a i u e o ) を入力する練習をしてください。
- か き く け こ( ka ki ku ke ko )から始まって、さ行、た行、な行、は行、ま行、や行、ら行、わ行 を入力する練習をしてください。
- 濁点、半濁点付きの、が行、ざ行、だ行、ば行、ぱ行を練習してください。
- 拗音の、きゃ行、しゃ行、ちゃ行、にゃ行、ひゃ行、みゃ行、りゃ行、ぎゃ行、じゃ行、びゃ行、ぴゃ行を練習してください。
拗音については、使う機会は多いものではないですから、なんとなくできればOKとして、Step4に進んでしまいましょう。
使っていくうちに段々とできるようになっていきますので。
Step4. 単語・文章の入力
一文字ずつの入力ができるようになっていますから、あとは単語、文章単位での練習を繰り返すだけです。
その前に、大切なポイントがあります。
それが、BackSpaceキー、Spaceキー、Enterキーの使い方です。
これらは、タイピングソフトでは練習することができません。
ほとんどのタイピングソフトは、
- 打ち間違えたら消す
- 変換する
- Enterを押す
という日本語入力で必要とする動作を省いているからです。
ですが、ブラインドタッチをする上で必ず覚えなければならない大切な動きになります。
上手くなっても、キーを打ち間違いすることはよくあります。
そのとき、BackSpaceを押してリカバーするという動作が必要になります。
自然にできるようになりましょう。
ブラインドタッチでは『小指』で押すことなっているようですが、小指はEnterキーを押す役目がある上、BackSpaceも押す機会が多く、小指を酷使しすぎるとつりそうになります。
そのため、私は『薬指』を使うことにしています。
近しい人にも聞いてみましたが、薬指派が多数でした。
個人的には『薬指』を勧めますが、押しやすい方で覚えてください。
入力した文字を漢字変換するとき等に押すキーですから、日本語入力の場合、頻繁に押すことになります。
単語の入力に合わせて自然に押せるようになりましょう。
左右どちらかの『親指』を使います。
右手はEnterキーを押す動作があったり広く動くことが多いので、個人的には左手の親指を使う方がやりやすいように思います。
日本語入力を確定させるときに押すキーです。
右手の『小指』を使います。
ここまでできたら、あとは繰り返し単語・文章の練習を繰り返すのみです。
タイピングソフトを使う方法も良いですが、最速!でブラインドタッチをマスターするためには、別の方法をオススメします。
タイピングソフトの多くは、先に説明した通り、BackSpaceキー、Spaceキー、Enterキーの練習ができません。
また、画面に単語・文章が出てきて、それと同じを文字を入力をする形になりますが、これって実際の使い方には即しません。
画面の文字を見て理解するっていう部分が邪魔になってしまうんですよね。
タイピングソフトは自分の実力を確認する、遊び感覚で楽しむという使い方をするとよいでしょう。
実際に仕事やレポート作成でブラインドタッチをするときは、頭に浮かんだ文章を入力することになりますので、それに近い形で練習した方が上達が早く、すぐに実戦で使えます。
昔であれば、チャットをすることが楽しみながら上達できる一番の方法でした。
手元を見ないで、次の練習をしてください。
- BackSpaceキー、Spaceキー、Enterキーを押して、指の動きを体感して覚えてください。
押した後にホームポジションに戻ることも忘れないでください。 - テレビや音楽を楽しみながら、聞こえてくる単語・文章の一部をタイピングしてください。
Step5. 数字の入力(任意)
数字についてはテンキーで入力するという人もいますから、必要に応じて練習してください。
数字キーも押す指が決まっていますから、それを覚えて実践するのみです。
指の動く距離が長くなるという、やりにくい部分がありますが、ここまでで英字を押すことができるようになっていますから、比較的簡単に覚えることができるでしょう。
次の練習をしてください。
- 手元を見ながらでいいので、全部の数字キーを担当する指で順番に押していって、指の動きを体感してください。
- 手元を見ないで、全部の数字キーを押す練習をしてください。
最後に
タイピングに大切なのは繰り返しです。
毎日10分でいいから繰り返していくことで、すぐに上達します。
ブラインドタッチは、完全にマスターすると言葉を話すように、何も考えずタッチできるようになります。
どこを押そうという意識はなく、頭で考えてことがそのまま勝手に文字入力されている感覚です。
そこまで行かなくても、画面を見ながらキーボードを使えるようになると作業効率は大幅にUPします。
何をするにも役立つ便利なスキルですから、是非習得してくださいね。
ブラインドタッチ習得後に気を付けたいポイント
ブラインドタッチをマスターした人が気を付けたい点、それはハードパンチャー化です。
素早くタイピングしようとすると、どうしても力強くキーを押してしまいがちです。
自分は気にならないものですが、周りの人から「うるさいなぁ」と思われてしまうこともあります。
特にEnterキーだけ勢いよく、叩きつけるように押す人。
かなり嫌がられているかもしれません。
キーボード自体、押したら音がするものですからある程度は仕方ありませんが、周りに人がいる場合には、あまりうるさくなりすぎないよう優しくタイピングするのも大切なことです。
おすすめのタイピングソフト
タイピングソフトを使わない練習方法をご紹介しましたが、自分の実力確認に使ったり、飽きやすい子供に教える場合にはタイピングソフトは役立ちます。
次のタイピングソフトはなかなかいいです。
興味のある方は、試してみてください。
無料ソフト。
Flashですからインストール不要で、ブラウザから使えます。
流れてくる回転寿司に合わせて入力する文字が表示される、シュールさ面白さのあるゲームです。
有料ソフト。
キャラものということで子供向けを意識していますが、内容はしっかりしたものです。
大人が使っても、なんら問題ありません。
値段も安いので、習い事感覚で試してみてもいいですね。